らびっとクリニック院長の医療雑話

開業医宣言

投稿日:2012/4/1

大学病院で未だに外来枠を持って週に半日のみ診療させていただいていますが、一度「野に下って」、開業医になった身で大病院の外来に座るのは結構窮屈なものです。
診療する場所が違うと同じ医師でも診療の形が変わります。大学では高度な医療ができるがクリニックではできないという意味ではありません。同じリウマチの外来をしていても大病院とクリニックでは目指すゴールが異なるからだと思います。大学でのゴールは病気の診断と治療の導入までですが、クリニックでは患者の健康の維持と生活の支援が目標となります。多くの患者さんは最初からずっと大病院で継続して医療を受け続けたいと願いますがそれはとても難しい課題です。なぜならば大病院は急性期の医療を提供するのが使命ですが、慢性疾患の日常管理をすることは地域のクリニックや小規模病院の役目だからです。
大学の病院で外来をしながら感じる違和感は、開業して二ヶ月経った自分が既に生活の場で医療を行う立場になったためではないかと思います。これからの私の目標は、複雑な疾患や病態の診断をつけることではなく、長くこの土地での生活を患者さんと共に歩む中でしか得られないものをしっかりと見つめていくことだと思っています。

何故らびっと? Concept 院長ブログ 医療雑話 クリニックからのお知らせ Doctor's Fileにて紹介されました
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