らびっとクリニック院長の医療雑話

日野原先生の講演を聴いて

投稿日:2014/4/13

本日(4/12)、有楽町の国際フォーラムで開催されている日本内科学会に出席してきました。聖路加国際病院の日野原重明先生の講演を聞くことが出来て本当に良かったです。齢100歳を超えてなお、・・・というようなことを私たちが軽口で言う資格はありません。私は、日野原先生の医学生に向けた概論を聞きながら、戦後の日本の医療をキリスト者として、臨床医師として信念を持って生きてこられた医師のrobustな言葉を聞きスピリチュアルに感動を受けました。日野原先生が翻訳されたタマルティ教授の「よき臨床医をめざしてー全人的アプローチ」という本は研修医の頃の私のバイブルでした。この著書の中で当時の私にとって最も衝撃的だった言葉は

「臨床医とは、病気を診断したり治療することを本来の任務とする人ではない。というのは、多くの場合、臨床医が診断と治療のどちらか一方でもそれを成就することはほとんどできないからである。

臨床医をもう少し正確に定義するとこう言えよう。臨床医とは、その本来の任務として人間が病気から受ける衝撃全体を最も効果的に取り除くという目的を持って、病む人間をマネージする人である。」

というパラグラフです。

また今日の日野原先生の講演では、16世紀のフランスの外科医アンブロワーズ・パレの言葉を引用されました。

To Cure Sometimes

時に癒し

To Relieve Often

しばしば苦痛を和らげ

To  Comfort Always

常に慰める

臨床医の役割はscienceとしての診断と治療をめざすこと以上に、患者をいやす術、artを提供することであると。 “I always be with you”と患者に安らぎを提供することなのだと。二人の先達の言葉を引用された日野原先生の強いメッセージはおそらくは研修医や医学生の心に届いたと思います。内科学会総会でこのような若い医師向けの講演会が企画されたことを素晴らしいことと感じました。

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