10月14日、15日は大阪千里で日本線維筋痛症学会、10月29日は東京御茶ノ水で厚労省平成29年慢性疼痛診療体制構築モデル事業連携大学合同慢性疼痛診療研修会に参加してきました。両者とも、ワークショップなど参加型の企画を多用した有意義な実践的勉強の場でした。
慢性疼痛は医師から患者への一方向型の治療では決して成功しません。多職種の関わりの中で、患者自らの自己効力感(自分で病気を克服できるという自信)を引き出すことが必要です。
この分野に関わる、多分野の医師のみならず、看護師、理学療法士、作業療法士、心理士、薬剤師、鍼灸師など様々な職種の意欲と力を感じる学会であり、研修会でした。ともすればや製薬メーカーが中心になる医療提供型の学術集会の多い中で、効く薬が少ない分野であるからこそ様々な英知を集めようと皆がstruggle(格闘)する空気を新鮮に感じました。慢性疼痛はそれぞれの専門性の壁を超えて協力し、かつ患者自身を巻き込んで対応しなければならない難治性病態です。そこが苦労も多いけどやりがいも多い分野だと深く感じました。