らびっとクリニック院長の医療雑話

奇跡の薬(3)

投稿日:2013/4/28

タエコさんが板見のお婆ちゃんのお嫁さんだと知ったハルコさんは、タエコさんに多少の同情を感じました。『あのお婆ちゃんと一緒では、いろいろストレスも貯まるでしょうね。』
「ところでハルコさんは、最近できたあのリウマチクリニックでずいぶん良くなったんでしょう?うちのお婆ちゃんから聞きましたけど。」
「ステロイドホルモンを飲み始めると嘘のように痛みが消えて元気になったんですよ。ただ糖尿病が悪くなったり、顔がまんまるになってくるし、早く薬をやめたいんですけどなかなかそうもいかないみたいで。」
「私の痛みは、すっかり消えることはないみたいです。同じ筋痛症でも私の方は線維筋痛症だから」
「線維筋痛症にはステロイドは使わないのね。私のリウマチ性多発筋痛症はこの薬が特効薬らしいんだけど、1年も2年も時間をかけて減量していくので副作用もいろいろ気になるの。この前お医者さんには内緒でちょっと薬休んでみたのね。すると3日目ごろから朝起きれないほど体が重だるくなって、肩や首に以前の痛みが戻ってきたので慌てて飲み出したのだけど。」

タエコさんは自分の子供がアトピー性皮膚炎のひどかった時期に皮膚科でステロイド軟膏を処方されたことを思い出しました。子供のお母さん友達がステロイド軟膏は「恐い」お薬だと騒いでいましたが、どのように怖いのかよくわかっていませんでした。

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