アメリカの医学情報サイトにMedscapeというものがあって(www.medscape.com)、医療従事者向けに様々な医学情報を無料で提供している。聖路加国際病院のリウマチ科の岸本先生の講演で知ったのだが、Medscape 2012 physician lifestyle report というアンケート調査の中で、何科の医師が最も幸福かという調査報告がある(http://www.medscape.com/features/slideshow/lifestyle/2012/public)。
アメリカの3万人弱の医師の回答をもとにした集計だが、驚くべきことに25の専門領域の中で、リウマチ科の医師が最も幸福だというのだ。皮膚科医、泌尿器科医、眼科医が上位を占めており、神経科医、内科医、消化器科医の幸福度が低いそうである。
医師の幸福を何で測定するのかよくわからなかったので、岸本先生の講演の最後に質問してみた。
「アメリカのリウマチ医も収入面で恵まれているわけではありませんが、患者を包括的に見ることができて、現在では治療の進歩により患者をよくすることができるという実感が幸福感につながっているのではないでしょうか」とのこと。
こういう風に考えてみると確かに私たちは今恵まれた立場なのかもしれない。ただ患者を治してあげることができる、という上から目線はちょっとどうなんだろうとも思う。このレポートは、宗教の有無やバケーションの日数など雑多な情報がもりだくさんで面白い。ちなみにアメリカ人医師が最も多く乗っている車はトヨタで、第二位がホンダであったとのこと。