RS3PE(アールエススリーピーオーと呼ぶ)症候群という聞きなれない疾患があります。スターウオーズに出てくるドロイドの名前のようですが、れっきとしたリウマチ性疾患の一つです。比較的珍しいと思われていましたが、開業してみると、高齢者の関節炎に以外に多く見られる病態であると感じています。
R=remitting(治りやすい)
S3=seronegative, symmetrical, synovitis,(リウマチ因子陰性で左右対称の滑膜炎)
PE=pitting edema(押すと窪んでむくんでいる)
上の英語の頭文字を連ねて、RS3PEとなります。この疾患は、関節リウマチやリウマチ性多発筋痛症との見分けが難しいことがあり、時に悪性疾患の合併が見られることがあります。
少量の副腎皮質ステロイドで「治りやすい」のですがしばしば再発もあり、リウマチ薬の併用が必要なケースもあります。下の写真では手背全体が腫れていて、押したところに窪み(pitting edema)が残っていることが分かります。