インフルエンザワクチンの接種時期になりました。ワクチンの有効性について毎年論議になります。ワクチン接種していたのにインフルエンザに罹患してしまったという方も少なからずいることは確かです。また接種部位の腫脹や微熱などの副反応も10−20%前後に見られるという報告もあります。加えて今年はワクチン価格が約1.5倍に上昇したことから多くの施設でワクチン接種の金額が値上がりしており、ワクチン接種を差し控える向きもあると聞きます。しかしワクチンがインフルエンザ発症予防に一定の効果があり重症化予防するとのエビデンスもあるので(日本臨床内科医会インフルエンザ研究班報告)接種が勧奨されている方には当院でも積極的に接種を勧めています。
接種勧奨者とは65歳以上の高齢者、心臓病・腎臓病・呼吸器疾患・免疫機能低下を来す基礎疾患を有する人とされています。高齢者でのインフルエンザは重症の肺炎に進展することもあることから、多くの介護施設、病院では積極的にワクチン接種が勧められています。もちろんインフルエンザワクチンで通常の風邪まで予防できるわけではなくワクチンを接種した上で手洗いうがいなどの感染予防対策も重要です。