らびっとクリニック院長の医療雑話

「ありのままの姿見せるのよ」

投稿日:2014/6/3

11歳の娘はペンギンがことのほか好きである。しかも小太りのペンギンが。

通学途中の公園に3匹(羽?)のペンギンの置物が並んで立っている。背中を道路側に向けて。その右側にベンチがあって、毎朝初老の男性(娘はペンギンおじさんと呼んでいる)がペンギン像の隣で新聞を読んでいる。それを見ながら娘は嬉しそうに「ペンギンさん、ペンギンさん」と鼻歌を歌っている。私には何が楽しいのか理解できない。

理解できないと言えばディズニー映画の「アナ・雪」の主題歌(Let it go)の良さもよく理解できない。(娘の歌う音程が怪しいから、良さが理解できないだけかもしれない。)

ありのままの姿見せるのよ

ありのままの自分になるの・・・

「ありのままでいい、と断言できたらどんなに素敵だろう・・・」という共感でこの歌が大流行しているのか?いまどきの11歳の小娘にもいろいろ大変なこともあるのかもしれない。小太りのペンギンやら「ありのまま」やらに安らぎを求めるようなしんどさが。

痛みを訴える思春期の子供たちが時々クリニックに訪れる。きちんとした子供が多い。同伴する母親もとてもきちんとして見える。とてもしんどそうに見える一方で何かしら感情が表情の深いところに仕舞い込まれたようにも見える。この子たちの「ありのまま」はどこにあるのだろうと思ったりする。小太りのペンギンを見て彼女たちも笑ったりするのだろうか?いやきっと笑うのだろうと思う。

痛みを巡る診療ではいつも手探りで落としどころを探している。ただ診療を重ねるたびに話題が痛みからはなれていく。結果として落としどころを探しあぐねることが減っていく。特に良くなっていくケースでは。そのような少女たちではありのままの感情が表情の浅いところに姿見せてくるのがわかるような気がする。

何故らびっと? Concept 院長ブログ 医療雑話 クリニックからのお知らせ Doctor's Fileにて紹介されました
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